2013年 11月 10日
オイラーの公式の謎 |
大学で電子工学の授業をしていると、黒板に書く回数が最も多い式のひとつに、下記の有名なオイラーの公式がある。
e^ix=cos(x)+i×sin(x) (1)
これは、三角関数と自然対数の底eを複素数の領域で結びつけるもので、理工学の分野では広く用いられている重要な公式のひとつである。ちなみに、小川洋子の小説「博士の最も愛した数式」に出てくる、e^iπ+1=0 はこのオイラーの公式において、x=πと置いたものである。
オイラーは、膨大な数学上の業績を残しており、その全著作はまだ完成していないという偉大な数学者であり、数々の有用な公式を残している。
ところで、前々回、「超ひも理論」の項で紹介した入門書「超弦理論入門」の中で、大栗博司先生は、次の式を、オイラーの公式のひとつとして紹介している。
1+2+3+4+….=-1/12 (2)
この式に基づいて、極微の弦の世界の次元数が9次元になることを説明しており、付録には上記の数式の証明を詳細に紹介している。
これには、私は大変驚いた。自然数を無限に足していって、その結果がマイナスの数になるなどというのは常識では信じられないことである。高校では、1+2+3+…+n=n(n+1)/2 と習った。ここで、n→∞とすれば、右辺は∞になるに決まっている。それが一体どうして-1/12などという数になるのか?
これは一体何なのだと思って、調べ出したら、色々な話が出てきてますます驚いた。2007年頃に朝日新聞とテレビでこのオイラーの公式が紹介されて、ネット上でもずいぶんと話題となっている。ただし、話題となった割には、数学の専門家のサイトを捜しても、何だか話がはっきりしない。答えは∞か-1/12のどちらかという単純な話なのだから、どうしてもっとスッキリした説明が無いのか不思議になってくる。
気になって仕方がないので調べてみた結果、皆の見解は次の4つに大別できるようである。
① 1+2+3+4+….=-1/12 は間違いでウソである。(特に理由は記されていない)
② ζ(-1)= -1/12となるので、収束すると解釈すると、1+2+3+4+….=-1/12は正しい。
③ ζ(-1)= -1/12となるがこれは拡大解釈なので、1+2+3+4+….=-1/12は正しくない。
④ ζ(-1)= -1/12+∞なので、1+2+3+4+….=-1/12は正しくない。
何かよく分からないのであるが、まずは数式が呈示されているので、とりあえず以下に書いてみる。
複素ゼータ関数ζ(s)は、次のように定義される。
ζ(s)=Σn^(-s)=1^(-s)+2^(-s)+3^(-s)+4^(-s)+……. : Re(s)>1 (3)
これを、条件Re(s)>1を無視して、s=-1 と置くと、以下のようになる。
ζ(-1)= 1+2+3+4+…. (4)
そこで、②~④にはζ(-1)という表現が出てくるのであるが、条件Re(s)>1を無視するのは明らかに正しくないので、このままではζ(-1)は意味がない。ところが、複素関数の解析接続という概念を用いると、ゼータ関数の条件が拡張されて、ζ(-1)が意味を持つようになる。この解析接続という概念がシロウトの私にはよく理解できていないのだが、数学書では正しいとされているようなので、そのまま信用するとする。その解析接続された式は以下のようになる。
ζ(s)=2^sπ^(s-1)sin(πs/2)Γ(1-s)ζ(1-S) (5)
上式において、s=-1 とすると、以下の計算数値が出てくる。
ζ(-1)=-1/12 (6)
式(4)と式(6)を等しいと置くと、式(2)が出てくるという訳である。ここまでは、どうやら、数学的には間違ってはいないようだ。
ところで、高校で習ったように、
1+2+3+4+….+n=n(n+1)/2 (7)
である。ここで、n→∞とすると、当然式(7)は∞となる。
ということは、自然数の無限和1+2+3+4+….には、∞と-1/12の2つの解があることになる。これは一体どういうことなのか? 数学はシロウトの私にはさっぱり訳が分からない。そこで、色々調べた結果が、上記の①~④の皆の見解である。ますます私には分からなくなる。
ただし、何となく雰囲気的に、式(2)の表現は間違いであるとの意見が多いようだ。
では、式(6)はどうしてくれるのだ、という問いには誰も明確には答えてはくれない。しかも、大栗先生は、皆が間違いだという式(2)を堂々と使って、超弦理論の次元数の説明をしている。大栗先生ほどの専門家が間違ったことを書くはずはない。
これは一体何なのだろうか?
近年私の出会った事柄の中で、これは最大級の摩訶不思議な謎である。もう少ししつこく探求し続けていきたいと思っている。
なお、以下は参照したWebサイトの一例である。本当は解析接続の専門書をきちんと読まねばいけないのだろうが・・・。
http://ja.wikipedia.org/wiki/1%2B2%2B3%2B4%2B%E2%80%A6
http://d.hatena.ne.jp/nokiya/20120121/1327159644
http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/346_zeta.htm
http://samidare.halfmoon.jp/mathematics/ZetaAnalyticContinuation/
e^ix=cos(x)+i×sin(x) (1)
これは、三角関数と自然対数の底eを複素数の領域で結びつけるもので、理工学の分野では広く用いられている重要な公式のひとつである。ちなみに、小川洋子の小説「博士の最も愛した数式」に出てくる、e^iπ+1=0 はこのオイラーの公式において、x=πと置いたものである。
オイラーは、膨大な数学上の業績を残しており、その全著作はまだ完成していないという偉大な数学者であり、数々の有用な公式を残している。
ところで、前々回、「超ひも理論」の項で紹介した入門書「超弦理論入門」の中で、大栗博司先生は、次の式を、オイラーの公式のひとつとして紹介している。
1+2+3+4+….=-1/12 (2)
この式に基づいて、極微の弦の世界の次元数が9次元になることを説明しており、付録には上記の数式の証明を詳細に紹介している。
これには、私は大変驚いた。自然数を無限に足していって、その結果がマイナスの数になるなどというのは常識では信じられないことである。高校では、1+2+3+…+n=n(n+1)/2 と習った。ここで、n→∞とすれば、右辺は∞になるに決まっている。それが一体どうして-1/12などという数になるのか?
これは一体何なのだと思って、調べ出したら、色々な話が出てきてますます驚いた。2007年頃に朝日新聞とテレビでこのオイラーの公式が紹介されて、ネット上でもずいぶんと話題となっている。ただし、話題となった割には、数学の専門家のサイトを捜しても、何だか話がはっきりしない。答えは∞か-1/12のどちらかという単純な話なのだから、どうしてもっとスッキリした説明が無いのか不思議になってくる。
気になって仕方がないので調べてみた結果、皆の見解は次の4つに大別できるようである。
① 1+2+3+4+….=-1/12 は間違いでウソである。(特に理由は記されていない)
② ζ(-1)= -1/12となるので、収束すると解釈すると、1+2+3+4+….=-1/12は正しい。
③ ζ(-1)= -1/12となるがこれは拡大解釈なので、1+2+3+4+….=-1/12は正しくない。
④ ζ(-1)= -1/12+∞なので、1+2+3+4+….=-1/12は正しくない。
何かよく分からないのであるが、まずは数式が呈示されているので、とりあえず以下に書いてみる。
複素ゼータ関数ζ(s)は、次のように定義される。
ζ(s)=Σn^(-s)=1^(-s)+2^(-s)+3^(-s)+4^(-s)+……. : Re(s)>1 (3)
これを、条件Re(s)>1を無視して、s=-1 と置くと、以下のようになる。
ζ(-1)= 1+2+3+4+…. (4)
そこで、②~④にはζ(-1)という表現が出てくるのであるが、条件Re(s)>1を無視するのは明らかに正しくないので、このままではζ(-1)は意味がない。ところが、複素関数の解析接続という概念を用いると、ゼータ関数の条件が拡張されて、ζ(-1)が意味を持つようになる。この解析接続という概念がシロウトの私にはよく理解できていないのだが、数学書では正しいとされているようなので、そのまま信用するとする。その解析接続された式は以下のようになる。
ζ(s)=2^sπ^(s-1)sin(πs/2)Γ(1-s)ζ(1-S) (5)
上式において、s=-1 とすると、以下の計算数値が出てくる。
ζ(-1)=-1/12 (6)
式(4)と式(6)を等しいと置くと、式(2)が出てくるという訳である。ここまでは、どうやら、数学的には間違ってはいないようだ。
ところで、高校で習ったように、
1+2+3+4+….+n=n(n+1)/2 (7)
である。ここで、n→∞とすると、当然式(7)は∞となる。
ということは、自然数の無限和1+2+3+4+….には、∞と-1/12の2つの解があることになる。これは一体どういうことなのか? 数学はシロウトの私にはさっぱり訳が分からない。そこで、色々調べた結果が、上記の①~④の皆の見解である。ますます私には分からなくなる。
ただし、何となく雰囲気的に、式(2)の表現は間違いであるとの意見が多いようだ。
では、式(6)はどうしてくれるのだ、という問いには誰も明確には答えてはくれない。しかも、大栗先生は、皆が間違いだという式(2)を堂々と使って、超弦理論の次元数の説明をしている。大栗先生ほどの専門家が間違ったことを書くはずはない。
これは一体何なのだろうか?
近年私の出会った事柄の中で、これは最大級の摩訶不思議な謎である。もう少ししつこく探求し続けていきたいと思っている。
なお、以下は参照したWebサイトの一例である。本当は解析接続の専門書をきちんと読まねばいけないのだろうが・・・。
http://ja.wikipedia.org/wiki/1%2B2%2B3%2B4%2B%E2%80%A6
http://d.hatena.ne.jp/nokiya/20120121/1327159644
http://www.geocities.jp/ikuro_kotaro/koramu/346_zeta.htm
http://samidare.halfmoon.jp/mathematics/ZetaAnalyticContinuation/
by sakuraimac
| 2013-11-10 21:21
| 科学技術
|
Comments(39)
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kamo_hiroyasu
at 2013-12-05 18:40
x
一言でお答えすると、「無限和の定義に依存する」です。
無限級数の和はアプリオリに定まるものではありません。数ある定義のうちのどれかを採用して、はじめて決まります。そして、無限和の定義は実際に多数存在し、どれを選ぶかで値が変わります。
無限級数 1+2+3+…… の和は、無限和の定義として部分和の極限を採用すれば+∞、部分和が収束する範囲から可能な限り解析接続する定義を採用すれば -1/12 ということです。
無限級数の和はアプリオリに定まるものではありません。数ある定義のうちのどれかを採用して、はじめて決まります。そして、無限和の定義は実際に多数存在し、どれを選ぶかで値が変わります。
無限級数 1+2+3+…… の和は、無限和の定義として部分和の極限を採用すれば+∞、部分和が収束する範囲から可能な限り解析接続する定義を採用すれば -1/12 ということです。
1
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sakuraimac at 2013-12-05 22:56
kamo_hiroyasu さん、ご親切にコメントをいただきどうもありがとうございます。そういう説明は初めて教えていただきました。無限級数の和はいくつも存在し得るということなのですしょうかね。+∞も-1/12も正しいというのでしょうか。ウーム。数学に解がいくつもあるのは、シロウトの私にはまだ何か納得できないのですが・・・・。公理系が異なれば異なる結果が出るというのは分かるのですが、無限和の定義がいくつもあるというのが、どうもよく分かりません・・・。
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sakuraimac at 2013-12-06 15:06
私はエンジニアなので、もし-1/12が解ならば、コンピュータで自然数を足していくと、何処かで-1/12になる兆候が現れるはずと考えてしまいます。ところがそんなことは起こりそうにない。そもそも、無限というのは、自然界には存在しない、数学上の架空の概念ということなのではないでしょうか。だとすれば、やはり、1+2+3+....=-1/12は表現として非常に誤解を招く式であるとともに、少なくとも物理的には正しくないという気がします。ということは、この式は物理学者が使ってはいけない式なのではないでしょうか。
無限の話はとっても分かりにくく、濃度が出てくるともうお手上げです。例えば、1+2+3+4+〜 と1+2^2+3^2+4^2+〜が同じだということで、ないいってるか説明できませんが、それがカントールによって明らかにされたということでした。無限が絡むとそれが宇宙の秘密の糸口になるかもしれません。
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sakuraimac at 2014-02-09 20:00
藤田様、コメントありがとうございます。物理の歴史を見ると、地動説から始まって人間の直感が覆されることの連続ですよね。だから、自分の直感というのは全くあてにはならないと思ってはいます。超弦理論の将来にすごく興味が湧きます。
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村瀬
at 2014-02-11 10:15
x
はじめまして。こういう説明動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=w-I6XTVZXww
ここでの「証明」では最初に1-1+1-1+1...と永遠に加算すると 1/2 になるという前提を出してきますがそれがおかしい気がします。
確かに1になる確率は1/2、0になる確率は1/2、従って平均は1/2になるでしょうが、そもそも値として存在しうるのは1か0しかないので、それで2種類の計算をすべきでは。つまり 1+2+3+4+… は二種類の答えがあるのではなかろうかと。
https://www.youtube.com/watch?v=w-I6XTVZXww
ここでの「証明」では最初に1-1+1-1+1...と永遠に加算すると 1/2 になるという前提を出してきますがそれがおかしい気がします。
確かに1になる確率は1/2、0になる確率は1/2、従って平均は1/2になるでしょうが、そもそも値として存在しうるのは1か0しかないので、それで2種類の計算をすべきでは。つまり 1+2+3+4+… は二種類の答えがあるのではなかろうかと。
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sakuraimac at 2014-02-11 12:14
村瀬さん、コメントありがとうございます。無限の数学の議論は何か遊戯をやっているような気がします。コンピュータ自然数を足して言って無限に近いところで、総和が減り始めて。マイナスに向かっていくなどと、想像がつきまでん。
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村瀬
at 2014-02-11 12:37
x
先生わざわざのご返信ありがとうございます。置かれた前提から何が導かれるか、論理的展開を追うというのはエキサイティングなことですが、全体として正しいかどうかは別問題、という気がします。
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パスピエ
at 2014-03-22 14:41
x
1+2+3+....=-1/12 の式における「=」は、気持ちを述べてるのであって、普通の意味では正しくないです。
1+2+3+....は気持ちとしてはζ(-1)であり、後者は(厳密に)-1/12であるので、気持ちの上で1+2+3+....=-1/12 と言うことだと思います。
解析接続が難しいものだと勘違いしてる節もあるので、理解の助けになるかもしれない例を一つ書いておきます。
1/1-x = 1 + x + x^2 + x^3+...
と言う式を考えます。
(1-x)•(1 + x + x^2 + x^3+...x^n)=1-x^n.
なので、xの絶対値が1より小さい時に
(1-x)•(1 + x + x^2 + x^3+..)=1
となり、最初の式が正しい事がわかります。 例えばここで、(数学的におかしなことですが)x=6の場合を考えます。すると、
-1/5=1+6+36+...
となります。なぜおかしくなったかというと、そもそも等式が成り立たないx=6にむりやり数値を代入したからです。
1+2+3+....=-1/12
も同様な感じです。
1+2+3+....は気持ちとしてはζ(-1)であり、後者は(厳密に)-1/12であるので、気持ちの上で1+2+3+....=-1/12 と言うことだと思います。
解析接続が難しいものだと勘違いしてる節もあるので、理解の助けになるかもしれない例を一つ書いておきます。
1/1-x = 1 + x + x^2 + x^3+...
と言う式を考えます。
(1-x)•(1 + x + x^2 + x^3+...x^n)=1-x^n.
なので、xの絶対値が1より小さい時に
(1-x)•(1 + x + x^2 + x^3+..)=1
となり、最初の式が正しい事がわかります。 例えばここで、(数学的におかしなことですが)x=6の場合を考えます。すると、
-1/5=1+6+36+...
となります。なぜおかしくなったかというと、そもそも等式が成り立たないx=6にむりやり数値を代入したからです。
1+2+3+....=-1/12
も同様な感じです。
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パスピエ
at 2014-03-22 14:44
x
解析接続の補足
f(x)=1 + x + x^2 + x^3+...
が与えられたとする。これはxの絶対値が1より、小さい所で定義される。(それ以外のxでは、1以上の数を無限回足すから発散する) ここで、
1/1-x=f(x).
であることを思い出す。すると、驚くべきことに、左辺は任意のxで定義出来る。ここで、xの絶対値が1以上の所では左辺の値でf(x)を定義すると、f(x)が任意のxで定義されるようになる!(解析接続された)
解析接続の定理の主張は、「(正則関数の)定義域が延長できたとしたら、それは一意的」というものです。
つまり、f(x)を1/1-xで解析接続したけど、それは一意的だから、ある意味、解析接続された関数が真の関数の姿と思えるということです。
ここで
1+6+36...=f(6)=-1/5
という式を考えたら、懸案の式の「気持ち」がわかるのでは、と思います。
f(x)=1 + x + x^2 + x^3+...
が与えられたとする。これはxの絶対値が1より、小さい所で定義される。(それ以外のxでは、1以上の数を無限回足すから発散する) ここで、
1/1-x=f(x).
であることを思い出す。すると、驚くべきことに、左辺は任意のxで定義出来る。ここで、xの絶対値が1以上の所では左辺の値でf(x)を定義すると、f(x)が任意のxで定義されるようになる!(解析接続された)
解析接続の定理の主張は、「(正則関数の)定義域が延長できたとしたら、それは一意的」というものです。
つまり、f(x)を1/1-xで解析接続したけど、それは一意的だから、ある意味、解析接続された関数が真の関数の姿と思えるということです。
ここで
1+6+36...=f(6)=-1/5
という式を考えたら、懸案の式の「気持ち」がわかるのでは、と思います。
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パスピエ
at 2014-03-22 14:59
x
集合の濃度に関する補足
基本的な問題は、「整数全体」と「実数全体」は両方とも無限個の元を持つけど、その個数は、同じなのか、とれとも、違うのか?ということです。
整数全体と一対一に対応させられる集合を加算無限個集合と言います。すぐわかることですが、偶数全体も、加算です。
問題は、「実数全体は加算か?」です。カントールは、対角化論法という方法をあみだして、実数全体は非加算、つまり、整数全体とは、一対一に対応させられない、つまり、より「多くの」の元を含むことを証明しました。
基本的な問題は、「整数全体」と「実数全体」は両方とも無限個の元を持つけど、その個数は、同じなのか、とれとも、違うのか?ということです。
整数全体と一対一に対応させられる集合を加算無限個集合と言います。すぐわかることですが、偶数全体も、加算です。
問題は、「実数全体は加算か?」です。カントールは、対角化論法という方法をあみだして、実数全体は非加算、つまり、整数全体とは、一対一に対応させられない、つまり、より「多くの」の元を含むことを証明しました。
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パスピエ
at 2014-03-22 15:05
x
結局何が言いたかったというと、無限を扱う数学は、遊戯のようにも見えるかもしれないけど、基本的には、地に足の着いた議論してますよー、ということです。理系の教員が数学に不信感を抱いてるのはよくない、と思いコメントしました。連投失礼しました。
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sakuraimac at 2014-03-23 13:41
パスピエさん、丁寧が解説、どうもありがとうございます。ご議論されていること、分かります。
ただし、まだ、私の疑問点が消えないのは、=の意味合いに、気持ちというあいまいな文学的言見合いが含まれているということ(数学ではすべてが厳密に定義されるものと信じていたので)です。
もう一点は、物理や工学の世界では、数学は絶対的に正しいという信仰のようなものがあるのですが、数学的に正しくとも、現実の物理現象では起こりえないこともあるのではないかという素朴な疑問です。
ただし、まだ、私の疑問点が消えないのは、=の意味合いに、気持ちというあいまいな文学的言見合いが含まれているということ(数学ではすべてが厳密に定義されるものと信じていたので)です。
もう一点は、物理や工学の世界では、数学は絶対的に正しいという信仰のようなものがあるのですが、数学的に正しくとも、現実の物理現象では起こりえないこともあるのではないかという素朴な疑問です。
Commented
by
パスピエ
at 2014-03-23 19:10
x
1+2+...=-1/12の等号は、1日1時間の勉強を2日続けると、(連続で勉強した場合の)3時間分学べることを比喩で
1+1=3
と書くときの=に近いと思います。数学的な等号ではありません。 あくまで気持ちです。
例えば、工学ではある点で発散する関数(δ関数)をよく使いますが、数学的なサイドから見れば、ある意味で「気持ち」を述べてるに過ぎません。
δ関数を定義するには超関数の理論が必要です。
でも、δ関数の「気持ち」を理解して微分方程式を解いたりできるわけです。その答えにも現実的に妥当性があるわけです。
でも、あくまで、気持ちの話です。だからと言って、駄目というのは狭量な気がします。(ある意味で)正当化できる「気持ち」は許容してもいいのではないでしょうか?
1+1=3
と書くときの=に近いと思います。数学的な等号ではありません。 あくまで気持ちです。
例えば、工学ではある点で発散する関数(δ関数)をよく使いますが、数学的なサイドから見れば、ある意味で「気持ち」を述べてるに過ぎません。
δ関数を定義するには超関数の理論が必要です。
でも、δ関数の「気持ち」を理解して微分方程式を解いたりできるわけです。その答えにも現実的に妥当性があるわけです。
でも、あくまで、気持ちの話です。だからと言って、駄目というのは狭量な気がします。(ある意味で)正当化できる「気持ち」は許容してもいいのではないでしょうか?
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by
パスピエ
at 2014-03-23 19:20
x
後者に関して。
99%の数学は、物理現象を記述しないと思います。あくまで、1部の数学が物理現象を記述するだけだと思います。超弦理論のように、数学が完全に機能しているように見える場合もあるようですが。
99%の数学は、物理現象を記述しないと思います。あくまで、1部の数学が物理現象を記述するだけだと思います。超弦理論のように、数学が完全に機能しているように見える場合もあるようですが。
Commented
by
パスピエ
at 2014-03-23 19:28
x
補足
物理の世界で、経路積分というものがあります。ただし、これは部分的にしか、数学的には正当化されていません。にもかかわらず、色々な厳密な数学の定理を予言してきました。
こういうものは、どう理解すればいいのでしょうか?
例えばフーリエ変換が導入されたとき、その理論的裏付けは不十分でした。当時は、フーリエ変換は数学ではなかったのか?
このような屁理屈がすぐ思いつきます(^_^)
結局、後で議論を厳密に正当化できるか、が重要に思えます。
物理の世界で、経路積分というものがあります。ただし、これは部分的にしか、数学的には正当化されていません。にもかかわらず、色々な厳密な数学の定理を予言してきました。
こういうものは、どう理解すればいいのでしょうか?
例えばフーリエ変換が導入されたとき、その理論的裏付けは不十分でした。当時は、フーリエ変換は数学ではなかったのか?
このような屁理屈がすぐ思いつきます(^_^)
結局、後で議論を厳密に正当化できるか、が重要に思えます。
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by
sakuraimac at 2014-03-23 20:39
パスピエさん、99%の数学は物理現象を記述しないというお言葉は少々意外でした。技術者の私から見ると、ニュートンの微積分学から始まって、物理と数学はお互いに密接に関係し合って発展してきた部分も相当あるものとの印象を持っていたので。印象だけですが・・・・。とすると、超弦理論に対する、数学者の批判も当たっているのでしょうかね。
Commented
by
パスピエ
at 2014-03-23 22:59
x
微分積分学だけが、数学じゃないですよね。たとえば数論のある部分なんかは、物理現象とは無関係に思えます。
ちなみに超弦理論に対する、数学者の批判って、どういうものでしょうか?(知らないので興味本位で聞いています)
ちなみに超弦理論に対する、数学者の批判って、どういうものでしょうか?(知らないので興味本位で聞いています)
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by
sakuraimac at 2014-03-24 13:36
ウォイト:「ストリング理論は科学か」を見てみてください。著者は、物理というより数学者に近かったと記憶してます。
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パスピエ
at 2014-03-24 20:10
x
お返事ありがとうございます。
専門書に近い雰囲気のようですが、少し読んでみます。
専門書に近い雰囲気のようですが、少し読んでみます。
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by
sakuraimac at 2014-03-24 20:23
ぜひ。割合読みやすい本です。アマゾン中古本でもそんなに高くなかったと思います。
はじめまして、x_seekと申します。
自然数和が-1/12となる仕組みを考察しましたのでご参考としてお伝えいたします。
二重引用符つきの新しい自然数和を次のように定義します。
"1+2+3+...+n"=lim_{ε→0+}Σ_{k=1}^n k exp(-kε)cos(kε)
すると無限項では、1+2+3+...=∞に対し"1+2+3+..."=-1/12となります。
半信半疑かと思われますが、下記サイトに下記数式を入力すれば数値計算できます。
http://www.wolframalpha.com/
sum_{k=1}^3000 k exp(-0.01k)cos(0.01k)
結果は、-0.0833333498~-1/12です。
一方、有限項の"1+2+3+...+n"は通常の自然数和と一致します。
理論的な裏づけは下記ページの論文で説明しています。
http://www.geocities.jp/x_seek/zeta.html
論文
http://www.geocities.jp/x_seek/Regularization.htm
ご参考となれば幸いです。
自然数和が-1/12となる仕組みを考察しましたのでご参考としてお伝えいたします。
二重引用符つきの新しい自然数和を次のように定義します。
"1+2+3+...+n"=lim_{ε→0+}Σ_{k=1}^n k exp(-kε)cos(kε)
すると無限項では、1+2+3+...=∞に対し"1+2+3+..."=-1/12となります。
半信半疑かと思われますが、下記サイトに下記数式を入力すれば数値計算できます。
http://www.wolframalpha.com/
sum_{k=1}^3000 k exp(-0.01k)cos(0.01k)
結果は、-0.0833333498~-1/12です。
一方、有限項の"1+2+3+...+n"は通常の自然数和と一致します。
理論的な裏づけは下記ページの論文で説明しています。
http://www.geocities.jp/x_seek/zeta.html
論文
http://www.geocities.jp/x_seek/Regularization.htm
ご参考となれば幸いです。
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by
sakuraimac at 2014-04-09 14:26
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kageki_y
at 2014-05-21 18:56
x
はじめて投稿します。全くの素人ですが、力学が面白くて大栗先生の本を読み始めました。
僕も1から∞まで足して、ある値に収束するところで、その先を読みたくてもストップしてしまいました。
知識もないので、話にならないかもしれませんが、今、足しているのは、数字そのものではなく、量子の状態。
量子の状態が全てのモードを重ね合わせているということが、一度に全てを連続で積み重ねていくのではなく、一瞬一瞬変化していくと考えてみると(これ自体間違ってるかも)、モード1が現れ、モード1が消え、モード2が現れ、消え...を一瞬の中に繰り返しているなら、重ね合わせは、連続の足し算ではなく、マイナス項を含んだ部分和の計算方法が現象に合っているような気が今しました。
僕も1から∞まで足して、ある値に収束するところで、その先を読みたくてもストップしてしまいました。
知識もないので、話にならないかもしれませんが、今、足しているのは、数字そのものではなく、量子の状態。
量子の状態が全てのモードを重ね合わせているということが、一度に全てを連続で積み重ねていくのではなく、一瞬一瞬変化していくと考えてみると(これ自体間違ってるかも)、モード1が現れ、モード1が消え、モード2が現れ、消え...を一瞬の中に繰り返しているなら、重ね合わせは、連続の足し算ではなく、マイナス項を含んだ部分和の計算方法が現象に合っているような気が今しました。
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sakuraimac at 2014-05-21 23:03
kagekl y さん、コメントありがとうございます。面白い解釈ですね。何か純粋な論理の話しではなく解釈の問題のような気もしてます。物理と数学の関係も一筋縄ではいかないということなのでしょうかね。
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masterfour
at 2014-06-13 09:50
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こんにちは,
友人の紹介でここへ来ました。
1+2+3+....=-1/12
について,小生も一言。
無限級数を使ったある関数にある値を入れると上式が得られる,
に関して,
正の整数は,1以上の整数に正の整数を加算して得られる数で,
また,1以上の整数に正の整数を加算して得られる数は正の整数ではないのでしょうか?
負の整数は,その絶対値に加算してゼロになる数ではないのでしょうか?
負符号なしでも負の数は,例えば2の補数と呼ばれるコードで表されています。
16ビット整数計算するコンピュータの中では,16個の1に1を加算すると0になるので,
16個の1=-1
としています。
というこから推測して,
魔法の杖(無限級数を使ったある関数)でできることも,ある世界においてだけ成立する,むやみにいつでもどこでも使うものではない,
ということでは?
友人の紹介でここへ来ました。
1+2+3+....=-1/12
について,小生も一言。
無限級数を使ったある関数にある値を入れると上式が得られる,
に関して,
正の整数は,1以上の整数に正の整数を加算して得られる数で,
また,1以上の整数に正の整数を加算して得られる数は正の整数ではないのでしょうか?
負の整数は,その絶対値に加算してゼロになる数ではないのでしょうか?
負符号なしでも負の数は,例えば2の補数と呼ばれるコードで表されています。
16ビット整数計算するコンピュータの中では,16個の1に1を加算すると0になるので,
16個の1=-1
としています。
というこから推測して,
魔法の杖(無限級数を使ったある関数)でできることも,ある世界においてだけ成立する,むやみにいつでもどこでも使うものではない,
ということでは?
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masterfour
at 2014-06-13 10:00
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sakuraimac at 2014-06-13 10:02
コメントありがとうございます。ハイ、私の今の感覚も、masterfour さんのご意見に非常に近いものです
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masterfour
at 2014-06-13 10:21
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魔法使いの杖は,一旦世間に出るといろいろな混乱を引き起こす,
という昔話を思い出します。
という昔話を思い出します。
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Ueno, Shigekazu
at 2015-02-25 03:39
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長文なので1/2, 2/2 に分けます。アマチュア天文ファンとして本書とオイラー等式について啓蒙書の役目の観点で感想をと思います。
超弦理論は弦にブレーンを加えその理論の先駆けケルビン男爵のVortex(渦糸)へ回帰する方向に向かっているに違いないと、その臭いをグラスマン数、オイラーの等式、フィボナッチ数列などに感じます。これは勝手な空想で本書に具体的示唆はありません。しかしNHKの「コズミックフロント」で渦を取り上げていた内容では、「15世紀ダビンチが観察した小川の渦に始まり、飛行機に浮力を与える気流の渦、地球上最大の渦・台風からさらに宇宙の太陽系の元となったガスの渦、ブラックホールの渦、我々が知る最大の10数万光年の直径の銀河の渦に至るまで、全てはそのエネルギーから作られる。」とあります。 3次元自然界のどの渦も二次元に投影すると、本書に紹介されている数式に深く関わる幾何学図形が現れるのでは? 翻って究極のミクロの世界も大宇宙も同じ物理理論で成り立っているとすると、必ずエネルギーのある所には同じような現象が起こると考えるのが大多数です。3次元空間に時間を加え理論や観測結果に沿ってCGシミュレーションでそれら現象を人々に提示可能になれば、数学的解析がより進んでいることの証拠で、パラメータを分析すると1+2+3+4+5+ … = -1/12の本質的物理学上の意味が理解できるのではと思います。すでに数学的解明が進み、より高度かつ新しい三次元幾何学の数式が開発され、我々庶民はそのブラックボックスの中身を知る必要がまだないだけかも知れません。
さらに勝手に空想をすると、カラビ・ヤウ6次元空間の2次元投影図は大銀河構造を裏返しに見ているような錯覚を覚えます。自然界の泡、例えば石鹸水の容器を吹いてできるしゃぼん玉の泡の大集団は、大銀河構造とそっくりです。その泡と泡の境界の谷間にエネルギーが集まった部分が大銀河集団で、虹色に見える部分や中の空気が未知のダークマターやダークエネルギーが拡散している所です。泡の粘性がヒッグス粒子やグラビトンの濃淡分布の関係に対応するのかも知れません。トポロジー・オイラー数と別の集合理論がこの泡の形成に関与しているかも、など空想は広がるばかりです。泡の中から見ると泡の境界は谷ではなく稜線のように見えるはず。と言うことは、天文学で星空を表すために、
超弦理論は弦にブレーンを加えその理論の先駆けケルビン男爵のVortex(渦糸)へ回帰する方向に向かっているに違いないと、その臭いをグラスマン数、オイラーの等式、フィボナッチ数列などに感じます。これは勝手な空想で本書に具体的示唆はありません。しかしNHKの「コズミックフロント」で渦を取り上げていた内容では、「15世紀ダビンチが観察した小川の渦に始まり、飛行機に浮力を与える気流の渦、地球上最大の渦・台風からさらに宇宙の太陽系の元となったガスの渦、ブラックホールの渦、我々が知る最大の10数万光年の直径の銀河の渦に至るまで、全てはそのエネルギーから作られる。」とあります。 3次元自然界のどの渦も二次元に投影すると、本書に紹介されている数式に深く関わる幾何学図形が現れるのでは? 翻って究極のミクロの世界も大宇宙も同じ物理理論で成り立っているとすると、必ずエネルギーのある所には同じような現象が起こると考えるのが大多数です。3次元空間に時間を加え理論や観測結果に沿ってCGシミュレーションでそれら現象を人々に提示可能になれば、数学的解析がより進んでいることの証拠で、パラメータを分析すると1+2+3+4+5+ … = -1/12の本質的物理学上の意味が理解できるのではと思います。すでに数学的解明が進み、より高度かつ新しい三次元幾何学の数式が開発され、我々庶民はそのブラックボックスの中身を知る必要がまだないだけかも知れません。
さらに勝手に空想をすると、カラビ・ヤウ6次元空間の2次元投影図は大銀河構造を裏返しに見ているような錯覚を覚えます。自然界の泡、例えば石鹸水の容器を吹いてできるしゃぼん玉の泡の大集団は、大銀河構造とそっくりです。その泡と泡の境界の谷間にエネルギーが集まった部分が大銀河集団で、虹色に見える部分や中の空気が未知のダークマターやダークエネルギーが拡散している所です。泡の粘性がヒッグス粒子やグラビトンの濃淡分布の関係に対応するのかも知れません。トポロジー・オイラー数と別の集合理論がこの泡の形成に関与しているかも、など空想は広がるばかりです。泡の中から見ると泡の境界は谷ではなく稜線のように見えるはず。と言うことは、天文学で星空を表すために、
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Ueno, Shigekazu
at 2015-02-25 03:42
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2/2
観測者が球の表面に地上から見る星空を裏返すように貼付けてある天球儀があります。我々が見るカラビ・ヤウ空間の2次元投影図は、観測する大銀河構造の裏返しで、全宇宙をその外から見ることを想像したものに違いない。またはその逆かも知れない。高次元の数学・物理解析の筋立てとほころびのない証明・実証は、理論・実験物理学者と数学者に任せればよいのでは? 宇宙のサスペンスに思いを馳せ、なぜその数式なのかの発想の過程を推理し、その発想力発露のお相伴をさせていただき、謎解きを学者と一緒に楽しめば十分ではと思うのです。好奇心と想像力には学者・庶民の垣根はなく、人類に共有のそのDNAに支配されているのですから。庶民の色々な発想は専門家達がすでにお見通しに違いない。しかし理論武装が完了するまで知らないふりをしているだけで、様々な発想の難点・優位点などつぶさに比較、数式の開発・検索・較正の最中なのでしょう。
また、カラビ・ヤウ空間に関与するトポロジー幾何学(著者の専門分野)に関し、米国のポルチンスキー が1995年に発見した数式の簡略な紹介があります。それまでは弦の端点は9次元空間を勝手に飛び回ると仮定していましたが、これに制限を加えても理論的矛盾がないことを確かめ、彼は開いた弦の端点が張りつくブレーンをDブレーンと名付けました。その数式は1980年頃からありましたが、本質的意味にひらめく超弦理論研究者がいなかったので埋もれていましたのを彼が解明し理論に発展させたという経緯です。拡張して考えると数式の本来の意味が分かる前にまず応用し未開の地を開拓して行く場合でも、後から迷い道ではなかったと分かるかも知れない攻めの手法の可能性も示唆しています。
今後、超弦理論は相対性理論・ゲージ理論による「重力」と、名称が超渦理論へ変るかも知れない現代の量子超弦理論による「3つの力」との大統一は、とん挫する可能性もあります。しかしミクロとマクロ世界を唯一の物理理論で融合してしまおうとする革新的・野心的・荒削り理論の概念と、想像する時の戦略と、理論の浮沈を垣間見ることは物理の根本原理への好奇心を持つ者には大変刺激的です。天文ファンなので立場の異なる分野の方々は異なる価値観で読まれたと思いますが、以上が「超弦理論入門」を一読した結果のエッセーもどきです。「もどき」なのでご意見などあっても対応できかねますのでご了承ください。 Shig
観測者が球の表面に地上から見る星空を裏返すように貼付けてある天球儀があります。我々が見るカラビ・ヤウ空間の2次元投影図は、観測する大銀河構造の裏返しで、全宇宙をその外から見ることを想像したものに違いない。またはその逆かも知れない。高次元の数学・物理解析の筋立てとほころびのない証明・実証は、理論・実験物理学者と数学者に任せればよいのでは? 宇宙のサスペンスに思いを馳せ、なぜその数式なのかの発想の過程を推理し、その発想力発露のお相伴をさせていただき、謎解きを学者と一緒に楽しめば十分ではと思うのです。好奇心と想像力には学者・庶民の垣根はなく、人類に共有のそのDNAに支配されているのですから。庶民の色々な発想は専門家達がすでにお見通しに違いない。しかし理論武装が完了するまで知らないふりをしているだけで、様々な発想の難点・優位点などつぶさに比較、数式の開発・検索・較正の最中なのでしょう。
また、カラビ・ヤウ空間に関与するトポロジー幾何学(著者の専門分野)に関し、米国のポルチンスキー が1995年に発見した数式の簡略な紹介があります。それまでは弦の端点は9次元空間を勝手に飛び回ると仮定していましたが、これに制限を加えても理論的矛盾がないことを確かめ、彼は開いた弦の端点が張りつくブレーンをDブレーンと名付けました。その数式は1980年頃からありましたが、本質的意味にひらめく超弦理論研究者がいなかったので埋もれていましたのを彼が解明し理論に発展させたという経緯です。拡張して考えると数式の本来の意味が分かる前にまず応用し未開の地を開拓して行く場合でも、後から迷い道ではなかったと分かるかも知れない攻めの手法の可能性も示唆しています。
今後、超弦理論は相対性理論・ゲージ理論による「重力」と、名称が超渦理論へ変るかも知れない現代の量子超弦理論による「3つの力」との大統一は、とん挫する可能性もあります。しかしミクロとマクロ世界を唯一の物理理論で融合してしまおうとする革新的・野心的・荒削り理論の概念と、想像する時の戦略と、理論の浮沈を垣間見ることは物理の根本原理への好奇心を持つ者には大変刺激的です。天文ファンなので立場の異なる分野の方々は異なる価値観で読まれたと思いますが、以上が「超弦理論入門」を一読した結果のエッセーもどきです。「もどき」なのでご意見などあっても対応できかねますのでご了承ください。 Shig
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sakuraimac at 2015-02-26 18:28
Ueno さん、力作のコメントどうもありがとうございます。
私も超弦理論には大いに期待をしています。私のブログの科学技術のカテゴリの「超ひも理論」と「世界を変えた17の方程式」も、よろしければ、覗いてみてください。17番目の方程式は超弦理論に置き換わると予想してます。
私も超弦理論には大いに期待をしています。私のブログの科学技術のカテゴリの「超ひも理論」と「世界を変えた17の方程式」も、よろしければ、覗いてみてください。17番目の方程式は超弦理論に置き換わると予想してます。
ζ(-1) = 1 + 2 + 3 + 4 + ... = -1/12
と言うのを見かけますが、これはトリックです。原因は、次の式にあります。
ψ(s) = (1 + 1/2^s + 1/3^s + 1/3^s + ...) - 2(1/2^s + 1/4^s + 1/6^s + ...) ...①
= ζ(s) - {1/2^(s-1)}ζ(s) ...②
①で右の括弧内の項数は、左の括弧内の項数の半分しかない。よって②の二つのζ(s)は、同じではない。
これが間違いの原因です。
次の式も間違えています。
1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... = 1/(1-x) ・・・この式が間違えている
【正しい方法】
A = 1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^(n-1) ・・・項数はnになる
A - Ax = A(1-x) = (1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^(n-1)) - (x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^n)
= 1 - x^n
A = (1 - x^n)/(1-x) これが正しい答え
x の絶対値が1よりも小さければ x^∞ がほぼゼロなので、1/(1-x) と殆ど同じになります。
しかし、x = -1 では違います。
と言うのを見かけますが、これはトリックです。原因は、次の式にあります。
ψ(s) = (1 + 1/2^s + 1/3^s + 1/3^s + ...) - 2(1/2^s + 1/4^s + 1/6^s + ...) ...①
= ζ(s) - {1/2^(s-1)}ζ(s) ...②
①で右の括弧内の項数は、左の括弧内の項数の半分しかない。よって②の二つのζ(s)は、同じではない。
これが間違いの原因です。
次の式も間違えています。
1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... = 1/(1-x) ・・・この式が間違えている
【正しい方法】
A = 1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^(n-1) ・・・項数はnになる
A - Ax = A(1-x) = (1 + x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^(n-1)) - (x^1 + x^2 + x^3 + x^4 ... x^n)
= 1 - x^n
A = (1 - x^n)/(1-x) これが正しい答え
x の絶対値が1よりも小さければ x^∞ がほぼゼロなので、1/(1-x) と殆ど同じになります。
しかし、x = -1 では違います。
次のウィキペディアのグランディ級数に、下記の式があった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E7%B4%9A%E6%95%B0
S := 1 - 1 + 1 - 1 + ・・・
1 - S = 1 - (1 - 1 + 1 - 1 + ・・・) = 1 - 1 + 1 - 1 + ・・・ = S
より S = 1/2 を得る。
1行目のSの項数に比べ、2行目の項数は一つ増えている。よって、2行目の右端のSとは等しくならない。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E7%B4%9A%E6%95%B0
S := 1 - 1 + 1 - 1 + ・・・
1 - S = 1 - (1 - 1 + 1 - 1 + ・・・) = 1 - 1 + 1 - 1 + ・・・ = S
より S = 1/2 を得る。
1行目のSの項数に比べ、2行目の項数は一つ増えている。よって、2行目の右端のSとは等しくならない。
無限について次のような感違いをし、違う物を同一視している。
-----------------------------------------------
・コップ1杯の砂粒の数=たくさん
・砂浜の砂粒の数 =たくさん
・コップ1杯の砂粒の数=たくさん=砂浜の砂粒の数
・コップ1杯の砂粒の数=砂浜の砂粒の数
------------------------------------------------
もっと分かり易いトリックを紹介しましょう。
(A) x = 1 + 1 + 1 + 1 + ・・・
(B) x = 1 + (1 + 1 + 1 + ・・・)
(C) x = 1 + (最初の(A)を代入)
(D) x = 1 + x
(E) 0 = 1
(C)の所で間違えています。
次の式は、どうだろう。
1/3 = 0.333・・・
√2 = 1.414・・・
π = 3.14・・・
無限小数を使っても、10進数で表わせないかも知れません。
-----------------------------------------------
・コップ1杯の砂粒の数=たくさん
・砂浜の砂粒の数 =たくさん
・コップ1杯の砂粒の数=たくさん=砂浜の砂粒の数
・コップ1杯の砂粒の数=砂浜の砂粒の数
------------------------------------------------
もっと分かり易いトリックを紹介しましょう。
(A) x = 1 + 1 + 1 + 1 + ・・・
(B) x = 1 + (1 + 1 + 1 + ・・・)
(C) x = 1 + (最初の(A)を代入)
(D) x = 1 + x
(E) 0 = 1
(C)の所で間違えています。
次の式は、どうだろう。
1/3 = 0.333・・・
√2 = 1.414・・・
π = 3.14・・・
無限小数を使っても、10進数で表わせないかも知れません。
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1729akayama
at 2018-12-17 17:30
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≪大栗先生は、皆が間違いだという式(2)を堂々と使って、超弦理論の次元数の説明をしている。≫
西洋数学の成果の(超越数[e π])と虚数(i『動的作用を持つ』)とオイラーの等式と『離散的有理数の組み合わせによる多変数創発関数論 命題Ⅱ』の『自己無撞着の非摂動方程式の解(パラメータ)』を『数理哲学としての観(vision[作用素(1 0 ∞)])』で[離散]から[連続]へ導くと『自然比矩形』に【数そのモノ】が、符号(言葉)より[上空移行]した[二階述語論理]を内蔵したモノとなる。
次元は,『相トポロジー』としてカオス表示で連続性(解析接続)と生ると観てよいようだ。
直交座標で観照する『自然比矩形』を極座標へ写像変換して観照するとナントナク一次元の
十進法の自然数の無限の和がこのように生るようだ。
この事は、数理哲学としての観(vision[作用素(1 0 ∞)])』と西洋数学の成果の(超越数[e π])と虚数(i『動的作用を持つ』)とオイラーの等式の受容と生るのかな?
[光]が[粒子と波]の性質があるのと同じように【数そのモノ】も[粒子と波]の性質を持っているとも言えよう。
西洋数学の成果の(超越数[e π])と虚数(i『動的作用を持つ』)とオイラーの等式と『離散的有理数の組み合わせによる多変数創発関数論 命題Ⅱ』の『自己無撞着の非摂動方程式の解(パラメータ)』を『数理哲学としての観(vision[作用素(1 0 ∞)])』で[離散]から[連続]へ導くと『自然比矩形』に【数そのモノ】が、符号(言葉)より[上空移行]した[二階述語論理]を内蔵したモノとなる。
次元は,『相トポロジー』としてカオス表示で連続性(解析接続)と生ると観てよいようだ。
直交座標で観照する『自然比矩形』を極座標へ写像変換して観照するとナントナク一次元の
十進法の自然数の無限の和がこのように生るようだ。
この事は、数理哲学としての観(vision[作用素(1 0 ∞)])』と西洋数学の成果の(超越数[e π])と虚数(i『動的作用を持つ』)とオイラーの等式の受容と生るのかな?
[光]が[粒子と波]の性質があるのと同じように【数そのモノ】も[粒子と波]の性質を持っているとも言えよう。
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1729akayama
at 2019-02-26 11:16
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「偶然性の問題」九鬼周造著の
≪仮設的偶然 → 「一つの系列と他の系列との邂逅」 ≫
≪離接的偶然 → 「無いことの可能性」 ≫
を[球]と『創発立方体』との[双対性](対応)とし『球の数』そのものに【次元】の[四則演算]が顕れる。
『創発立方体』から捉えられる[時間]が[数学的思考]の[時間]を[-]と捉えられるので時間軸(実数・一次元)の数直線上に、[球]の十進法の基で内在化した『球の数』からの落とし込みとして刻まれたものが【数そのモノ】のシェーマ(符号)の『証(-1/12)』と生っている。
≪…水平的な時間軸を垂直に超えた次元に位置する…≫
≪偶然性の成立する現在は「一点において過ぎゆく」…無に等しい現在である。≫
などからの『数理哲学(メタ数学)』からの『眺望』とする。
≪仮設的偶然 → 「一つの系列と他の系列との邂逅」 ≫
≪離接的偶然 → 「無いことの可能性」 ≫
を[球]と『創発立方体』との[双対性](対応)とし『球の数』そのものに【次元】の[四則演算]が顕れる。
『創発立方体』から捉えられる[時間]が[数学的思考]の[時間]を[-]と捉えられるので時間軸(実数・一次元)の数直線上に、[球]の十進法の基で内在化した『球の数』からの落とし込みとして刻まれたものが【数そのモノ】のシェーマ(符号)の『証(-1/12)』と生っている。
≪…水平的な時間軸を垂直に超えた次元に位置する…≫
≪偶然性の成立する現在は「一点において過ぎゆく」…無に等しい現在である。≫
などからの『数理哲学(メタ数学)』からの『眺望』とする。
式(4)が正しいのかどうかを疑うべきかと思います。
ζ(-1)=lim(k→0){1^(1+ki)+2^(1+ki)+3^(1+ki)+4^(1+ki)+…}
のようです。
k→0の極限値ならk=0の値と一致するとは限りません。
ζ(-1)=lim(k→0){1^(1+ki)+2^(1+ki)+3^(1+ki)+4^(1+ki)+…}
のようです。
k→0の極限値ならk=0の値と一致するとは限りません。
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みじんこ
at 2022-08-30 10:13
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解析接続に"="という記号を使うからボロクソ叩かれる。"="ではなく、解析接続として等価であることを示す独自等号を割り当ててほしい。それなら誰も何も言わないだろう。誤解を招くと言われ続けているのに=に拘るのはなんで? だから解析接続やリーマンゼータでドヤ顔してるバカとか言われて蔑み続けられる。もーやだ。