2013年 06月 06日
ストラディヴァリウス・サミット・コンサート |
「ベルリンフィルのトップメンバー達が弾く総額90億円のストラディヴァリウス」、というキャッチフレーズに惹かれて、愛知芸術文化センターでの標題の音楽会を聴きに行ってきた。
人類の遺産とも言われるストラディヴァリウスの名器、今回は、バイオリン7台、ビオラ2台、チェロ2台の総計11台が出場していた。今回の演奏会の名器たちは、演奏者の所有物ではなく、楽器を所有・管理している協会から貸与されたものだという。
日本語が達者な演奏者の一人が、皆の前で、今回のような催しのおかげで、普段では望むべくもないストラディヴァリウスの名器を弾かせてもらえることになり大変幸せである、と言って皆の笑いを誘っていた。
さて、90億円のストラディヴァリウスとは、一体どんな響きを聞かせてくれるのかと期待に胸を弾ませて耳を澄ませたのだが、残念ながら、演奏者の腕前と楽器のよさとの区別が、シロウトの私には正直よく分からなかった。(素晴らしい演奏と音色の音楽会ではあったのは間違いないのだが。)
あえて感じたことを記すなら、音が柔らかく揃っていたことと、バイオリンの演奏会ではよくある音が散るということがなく、音が会場の隅まできちっと届いていたということであった。(これが実はすごいことなのかもしれないが、それほどの音楽通ではない私にははっきりとは断言できる自信はない。)
演奏中にひとつだけシロウト向けの特別のサービスがなされていた。当日の曲目のビバルディの四季において、春の第二楽章の通奏低音の中で、ビオラが単純な伴奏を繰り返すパートがある。その伴奏のビオラだけが独立して皆から離れて立ち、それと分かるように演奏してくれたことである。
これは、素晴らしい音色であった。十分な音量があり、ふくよかで艶やかで深みのある音色は、とても印象的であった。ごく単純な伴奏音の繰り返し音だけなので、シロウトでもとてもよく分かる。(中々心憎いサービスをしてくれるものだと大感謝であった。)
ストラディヴァリウスのビオラは現存するのは世界中で10台しかなく、おそらくこの音色は至宝とも言うべきものとして皆に認められているものなのであろう。
バイオリン(およびビオラとチェロも)というのは本当に不思議な楽器である。以前にも、本ブログで「バイオリンの謎」という題目でちょっと書いてみたが、300年前のイタリアのクレモナ地方で作られたストラディヴァリウスの楽器を超えるものは、それ以降決して作られることは無く、現在に至っている。
その最大の原因は木材の材質と言われている。現在,億の単位の値段のつく名器は,古い教会を建て替えたときの柱の古材の中から,バイオリンの第二弦にもっともよく共鳴する木材を選んで作られたものだという話を聞いた。
となると,古い歴史ある教会を壊さない限りは,ストラディヴァリウス並の名器は永久に作ることはできないということになるのだろうか。
何ともミステリアスな話であるが,骨董品でもなく美術品でもなく,実用的な弦楽器がこんなにも高価な価値を持ち,しかも,現在の最高の演奏家達に素晴らしい機会を与えて続けているというのは,まさに人類の宝というのにふさわしいものと言えるのではないだろうかと思った。

人類の遺産とも言われるストラディヴァリウスの名器、今回は、バイオリン7台、ビオラ2台、チェロ2台の総計11台が出場していた。今回の演奏会の名器たちは、演奏者の所有物ではなく、楽器を所有・管理している協会から貸与されたものだという。
日本語が達者な演奏者の一人が、皆の前で、今回のような催しのおかげで、普段では望むべくもないストラディヴァリウスの名器を弾かせてもらえることになり大変幸せである、と言って皆の笑いを誘っていた。
さて、90億円のストラディヴァリウスとは、一体どんな響きを聞かせてくれるのかと期待に胸を弾ませて耳を澄ませたのだが、残念ながら、演奏者の腕前と楽器のよさとの区別が、シロウトの私には正直よく分からなかった。(素晴らしい演奏と音色の音楽会ではあったのは間違いないのだが。)
あえて感じたことを記すなら、音が柔らかく揃っていたことと、バイオリンの演奏会ではよくある音が散るということがなく、音が会場の隅まできちっと届いていたということであった。(これが実はすごいことなのかもしれないが、それほどの音楽通ではない私にははっきりとは断言できる自信はない。)
演奏中にひとつだけシロウト向けの特別のサービスがなされていた。当日の曲目のビバルディの四季において、春の第二楽章の通奏低音の中で、ビオラが単純な伴奏を繰り返すパートがある。その伴奏のビオラだけが独立して皆から離れて立ち、それと分かるように演奏してくれたことである。
これは、素晴らしい音色であった。十分な音量があり、ふくよかで艶やかで深みのある音色は、とても印象的であった。ごく単純な伴奏音の繰り返し音だけなので、シロウトでもとてもよく分かる。(中々心憎いサービスをしてくれるものだと大感謝であった。)
ストラディヴァリウスのビオラは現存するのは世界中で10台しかなく、おそらくこの音色は至宝とも言うべきものとして皆に認められているものなのであろう。
バイオリン(およびビオラとチェロも)というのは本当に不思議な楽器である。以前にも、本ブログで「バイオリンの謎」という題目でちょっと書いてみたが、300年前のイタリアのクレモナ地方で作られたストラディヴァリウスの楽器を超えるものは、それ以降決して作られることは無く、現在に至っている。
その最大の原因は木材の材質と言われている。現在,億の単位の値段のつく名器は,古い教会を建て替えたときの柱の古材の中から,バイオリンの第二弦にもっともよく共鳴する木材を選んで作られたものだという話を聞いた。
となると,古い歴史ある教会を壊さない限りは,ストラディヴァリウス並の名器は永久に作ることはできないということになるのだろうか。
何ともミステリアスな話であるが,骨董品でもなく美術品でもなく,実用的な弦楽器がこんなにも高価な価値を持ち,しかも,現在の最高の演奏家達に素晴らしい機会を与えて続けているというのは,まさに人類の宝というのにふさわしいものと言えるのではないだろうかと思った。

by sakuraimac
| 2013-06-06 20:33
| 音楽
|
Comments(0)

