2014年 05月 18日
岸良裕司氏の講演会 |
本大学の大学院の「リーダーシップ特論」というオムニバス講座の第一回目において、 TOC日本支部理事 岸良裕司氏にご講演を頂いた。
岸良氏は、メーカーに20年間勤めたあと、独立し、ゴールドラット博士の提唱したTOC(Theory Of Constraint:制約理論)を実践する、ゴールドラット日本支部の代表として、数々の企業改革、行政改革のコンサルタントとしてご活躍されている。
今回のお話では、特にマツダ自動車の再建のお手伝いをしたお話をご紹介されていた。
マツダ自動車は、トヨタに比べるとほぼ1/10の規模の会社であり、ハイブリッド車、EV、そして業界再編の動きの中で企業存亡の危機に陥る。
そこで打ち出したのが、燃費のよいガソリンエンジンの開発に特化するという方針であった。苦しい経営状況の中で、短期間に、Skydrivという燃費を15%改善したエンジンを完成させる。これを搭載した自動車CX-5は、2012年にカーオブザイヤーを受賞し、海外でも高い評価を得ることによって、業績も大きく改善する。
岸良氏は、このマツダ再建にコンサルタントとして協力した訳であるが、経営のノウハウや指針を、直接指導した訳ではない。経営者自身を含めて会社構成員が、問題点は何か、その原因は何かということを、論理的に突き詰めて考えてみるという、構成員の思考プロセスのあり方を指導したというお話であった。
TOCを唱えたゴールドラット博士の2つの強い信念を持っているという。
岸良氏は、メーカーに20年間勤めたあと、独立し、ゴールドラット博士の提唱したTOC(Theory Of Constraint:制約理論)を実践する、ゴールドラット日本支部の代表として、数々の企業改革、行政改革のコンサルタントとしてご活躍されている。
今回のお話では、特にマツダ自動車の再建のお手伝いをしたお話をご紹介されていた。
マツダ自動車は、トヨタに比べるとほぼ1/10の規模の会社であり、ハイブリッド車、EV、そして業界再編の動きの中で企業存亡の危機に陥る。
そこで打ち出したのが、燃費のよいガソリンエンジンの開発に特化するという方針であった。苦しい経営状況の中で、短期間に、Skydrivという燃費を15%改善したエンジンを完成させる。これを搭載した自動車CX-5は、2012年にカーオブザイヤーを受賞し、海外でも高い評価を得ることによって、業績も大きく改善する。
岸良氏は、このマツダ再建にコンサルタントとして協力した訳であるが、経営のノウハウや指針を、直接指導した訳ではない。経営者自身を含めて会社構成員が、問題点は何か、その原因は何かということを、論理的に突き詰めて考えてみるという、構成員の思考プロセスのあり方を指導したというお話であった。
TOCを唱えたゴールドラット博士の2つの強い信念を持っているという。
1.人はもともと善良である
2.ものごとは本来単純である
この2つの信念から導かれた思考プロセスの手法が、企業のみならず、教育、行政などの分野においても目覚ましい成果を上げているというものである。
色々な手法があるが、今回の講義では、特に、非常に簡易的な命題から、論理的にどのような結果が導かれていくかということを、複数の人々によって話し合うという実践教育を試みられていた。
一通りの講義を終えた後、教室一杯の200名ほどの学生をグループ分けして、4つのテーマを与え、そこから、どういう事態が起って行くかを意見を出させて紙に貼り付けていくという作業が始まった。(教室満杯の学生に、短時間にどうやってグループ討議が可能なのかと不思議に思っていたのだが、同行した事務所のアシスタント2名とともに、即座にグルーピングを行い、ディスカッションを行わせて、発表させた手腕は見事であった。)
ディスカッションのテーマは、次の4つの極めて簡単なテーマである。
1.モノゴトを複雑だと考える
2.人のせいにする
3.対立は仕方ないと考える
4.わかっていると思う
一見、とても平易に見える言葉であるが、不思議なことに、学生からは、どんどんと連想が膨らんで、どうなっていくかという言葉がたくさん出てくる。結果として、上記のような態度ではうまく行かないということが分かる。
すなわち、複雑に考えすぎていた、他人のせいにしていた、対立は諦めていた、そして自分は理解していなかた(思い込んでいた)ということに、気付くという訳である。
時間の関係で、今回はそれ以上は深くは進まなかったが、問題点の所在が分かれば、それはほとんど解決したに等しいということを考えると、これは実に効果的な方法であることが分かる。
実際の、企業の開発現場では、ある事柄について、出来ないという理由をすべて上げさせるそうだ。山のように積上がる出来ない理由について、何故できないのかを一つ一つ構成員で論理的に分析していく。そうすると、いつの間にか、皆の知恵でできるという解が出来上がってしまうのだという。
学生たちが、岸良氏のお話の真意をどこまで理解してくれたかは、レポートを見ないとよく分からないが、岸良氏の著書の中の一節をここに記しておきたい。
「世の中の複雑なほとんどの問題は人がらみの問題でもある。ともすれば、自分の思い込みに基づいてものごとを見、それを正当化するために論理を展開し、いたずらに対立を引き起こし、自分の主張を相手に押し付ける。しかし、一方ではこんなことを避けて、問題の核心に迫り、的を得た解決策で、周囲を味方につけて変革を実践してしまうすばらしい方々もおられる。それを誰でも実践できるようにと開発されたものが、ここで述べている「思考プロセス」なのだ。」
最後に講義で紹介のあったゴールドラット博士の墓標に刻まれた言葉を記しておく。
・ 人は善良である。
・ 対立はすべて取り除くことができる。
・ どんなに複雑に見える状況も、実は極めてシンプルである。
・ どんな状況でも著しく改善することができる。限界なんてない。
・ どんな人でも充実した人生を達成することができる
・ 常にウィン・ウィンのソリューションがある。


2.ものごとは本来単純である
この2つの信念から導かれた思考プロセスの手法が、企業のみならず、教育、行政などの分野においても目覚ましい成果を上げているというものである。
色々な手法があるが、今回の講義では、特に、非常に簡易的な命題から、論理的にどのような結果が導かれていくかということを、複数の人々によって話し合うという実践教育を試みられていた。
一通りの講義を終えた後、教室一杯の200名ほどの学生をグループ分けして、4つのテーマを与え、そこから、どういう事態が起って行くかを意見を出させて紙に貼り付けていくという作業が始まった。(教室満杯の学生に、短時間にどうやってグループ討議が可能なのかと不思議に思っていたのだが、同行した事務所のアシスタント2名とともに、即座にグルーピングを行い、ディスカッションを行わせて、発表させた手腕は見事であった。)
ディスカッションのテーマは、次の4つの極めて簡単なテーマである。
1.モノゴトを複雑だと考える
2.人のせいにする
3.対立は仕方ないと考える
4.わかっていると思う
一見、とても平易に見える言葉であるが、不思議なことに、学生からは、どんどんと連想が膨らんで、どうなっていくかという言葉がたくさん出てくる。結果として、上記のような態度ではうまく行かないということが分かる。
すなわち、複雑に考えすぎていた、他人のせいにしていた、対立は諦めていた、そして自分は理解していなかた(思い込んでいた)ということに、気付くという訳である。
時間の関係で、今回はそれ以上は深くは進まなかったが、問題点の所在が分かれば、それはほとんど解決したに等しいということを考えると、これは実に効果的な方法であることが分かる。
実際の、企業の開発現場では、ある事柄について、出来ないという理由をすべて上げさせるそうだ。山のように積上がる出来ない理由について、何故できないのかを一つ一つ構成員で論理的に分析していく。そうすると、いつの間にか、皆の知恵でできるという解が出来上がってしまうのだという。
学生たちが、岸良氏のお話の真意をどこまで理解してくれたかは、レポートを見ないとよく分からないが、岸良氏の著書の中の一節をここに記しておきたい。
「世の中の複雑なほとんどの問題は人がらみの問題でもある。ともすれば、自分の思い込みに基づいてものごとを見、それを正当化するために論理を展開し、いたずらに対立を引き起こし、自分の主張を相手に押し付ける。しかし、一方ではこんなことを避けて、問題の核心に迫り、的を得た解決策で、周囲を味方につけて変革を実践してしまうすばらしい方々もおられる。それを誰でも実践できるようにと開発されたものが、ここで述べている「思考プロセス」なのだ。」
最後に講義で紹介のあったゴールドラット博士の墓標に刻まれた言葉を記しておく。
・ 人は善良である。
・ 対立はすべて取り除くことができる。
・ どんなに複雑に見える状況も、実は極めてシンプルである。
・ どんな状況でも著しく改善することができる。限界なんてない。
・ どんな人でも充実した人生を達成することができる
・ 常にウィン・ウィンのソリューションがある。


by sakuraimac
| 2014-05-18 12:12
| 講演会
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