2014年 11月 18日
読書案内その2 |
ずっと以前に書いた「読書案内」という自分のブログ記事が、未だに結構アクセスがある。不思議に思ってGooogle で検索してみたら、何故か1ページ目に載っている。怠慢で、書店にもそう足を運ばない私の記事が大きな顔をしているのは、勤勉な世の中の読書家の方々には、誠に申し訳ない思いで恐縮している。
http://sakuraimac.exblog.jp/14914612/
私は理系人間であり、全く読書家ではない。本にそれほど愛着は無いし、読書という行為に必要なエネルギーと忍耐力はかなり欠けている。ただ、本を読む価値は認めているし、読書家の方は心から尊敬している。そこで、自分なりのエネルギー最小化の方法として、熱心な読書家の方々の書かれた読書案内を探すことには、けっこう注意を払ってきた。
ところが、残念ながら、怠惰な私に合うような親切で都合のよい読書案内というのは、中々見つからない。前回は、故・谷沢永一氏と渡部昇一氏の読書案内を紹介したのだが、それ以降は、まだ自分の身の丈に合う本を発見できないでいる。
最近、成毛眞氏の一連の著作を読む機会を得た。成毛氏は日本マイクロソフトの社長を務め、ビジネス界きっての読書家として知られている。有志とともに書評サイトHONZというサイトを立ち上げて積極的に活動されている。
自宅には1万5千冊、別荘にはその数倍の蔵書があるというから中々のものである。
成毛氏主催のHONZグループの著作として有名なものに、「ノンフィクションはこれを読め」がある。2012年から始まって、2013年版、2014年版が出版されており、好評を博しているようだ。
よく書かれた本の解説・要約は実に面白い。それなりの学識のある方々のフィルターを通した解説や要約は、見ているだけで、その本を半分知ってしまったような錯覚を起こさせる。
2012年版をまず読んでみたのだが、小説以外の分野の本が150冊紹介されている。読書家では全くない私には、見事に知らない本ばかりが並んでいた。だが、色々刺激されることも多かったので、ちょっと読んでみたいなと思った本を、各分野項目から拾ってみた。
・日本史: 「歴史を動かす 小島毅著」 ここ数十年で、資料の発見や解析が進み、かつてのイデオロギー・歴史観から自由になり、最新の知見が更新されている。歴史は動いているというもの。
・世界史: 「白い死神 ペトリ・サルヤネン著」 ソ連の圧政に耐え抜いた小国フィンランドの壮絶な歴史。昔読んだ名著「嵐の中の北欧」を髣髴させる。
「毛沢東の大飢饉 フランク・ディケーター著」「毛沢東大躍進秘録 楊継縄著」 毛沢東と中国共産党の暴挙(失政)とその恐るべき結果。中国では発禁という本書の内容は日本人は是非知っておく必要がありそうだ。
・民俗風俗: ここは書名を挙げることはやめておくが、真面目に風俗を取材した本は、人間というものを考える上で実に参考になる。(歴史の次に風俗を項目として置いている成毛氏の編集方針は興味深い)
・事故災害: 「IT時代の震災と核災害 宮台真司著」災害時のITについて論じている。Yahoo Japanは震災時に23億強のアクセスビューにサーバーをダウンさせなかった。IT企業(公的機関、携帯電話キャリアも含めて)のデータセンターの外部環境への耐性は、今や国家レベルで検討すべき重大課題に思える。
・ビジネステクノロジー: 「ユニークな企業国家イスラエル ダン・セノール著」 小国ながら発明とテクノロジーで世界に大きな存在感を示しているイスラエル。その秘密は是非知りたい。
・社会: 「刑務所なう 堀江貴文著」 ホリエモンというのは本当に興味の尽きない宇宙人のような人物だ。ホリエモン本は結構読んだのだが、この本はまだ読んでなかった。
・アート スポーツ: 「小澤征爾さんと音楽について話をする 村上春樹著」 150冊のうち唯一読んだ事のある本だった。村上春樹さんの音楽の造詣の深さにただ驚嘆するのみ。(私にはちょっと専門的すぎるところもあったが)
・サイエンス: 「友達の数は何人? ロビン・ダンバー著」 著者はオクスフォード大の人類学研究所の所長。「気のおけないつながりは150人まで」というダンバー数の提唱者とのこと。Facebookの友達も最適人数があるものなのだろうか?
ご興味の湧いた方には、成毛氏の本を読んでいただければ良いので、私などが、これ以上無駄なことを書くのはこの辺でやめておくことにする。こんな項目があるのだということをだけを知っていただければ幸いである。
なお、最後に希望をちょっとだけ書かせていただくと、成毛氏には、長期間に渡る(例えばこの20年くらい)期間の名著を厳選したものを、ぜひ一度まとめてほしいものと期待している。古典とまでは行かなくとも、ある程度の時間の淘汰に耐え得た本というものは、十分に皆に勧める価値があると思うので。

http://sakuraimac.exblog.jp/14914612/
私は理系人間であり、全く読書家ではない。本にそれほど愛着は無いし、読書という行為に必要なエネルギーと忍耐力はかなり欠けている。ただ、本を読む価値は認めているし、読書家の方は心から尊敬している。そこで、自分なりのエネルギー最小化の方法として、熱心な読書家の方々の書かれた読書案内を探すことには、けっこう注意を払ってきた。
ところが、残念ながら、怠惰な私に合うような親切で都合のよい読書案内というのは、中々見つからない。前回は、故・谷沢永一氏と渡部昇一氏の読書案内を紹介したのだが、それ以降は、まだ自分の身の丈に合う本を発見できないでいる。
最近、成毛眞氏の一連の著作を読む機会を得た。成毛氏は日本マイクロソフトの社長を務め、ビジネス界きっての読書家として知られている。有志とともに書評サイトHONZというサイトを立ち上げて積極的に活動されている。
自宅には1万5千冊、別荘にはその数倍の蔵書があるというから中々のものである。
成毛氏主催のHONZグループの著作として有名なものに、「ノンフィクションはこれを読め」がある。2012年から始まって、2013年版、2014年版が出版されており、好評を博しているようだ。
よく書かれた本の解説・要約は実に面白い。それなりの学識のある方々のフィルターを通した解説や要約は、見ているだけで、その本を半分知ってしまったような錯覚を起こさせる。
2012年版をまず読んでみたのだが、小説以外の分野の本が150冊紹介されている。読書家では全くない私には、見事に知らない本ばかりが並んでいた。だが、色々刺激されることも多かったので、ちょっと読んでみたいなと思った本を、各分野項目から拾ってみた。
・日本史: 「歴史を動かす 小島毅著」 ここ数十年で、資料の発見や解析が進み、かつてのイデオロギー・歴史観から自由になり、最新の知見が更新されている。歴史は動いているというもの。
・世界史: 「白い死神 ペトリ・サルヤネン著」 ソ連の圧政に耐え抜いた小国フィンランドの壮絶な歴史。昔読んだ名著「嵐の中の北欧」を髣髴させる。
「毛沢東の大飢饉 フランク・ディケーター著」「毛沢東大躍進秘録 楊継縄著」 毛沢東と中国共産党の暴挙(失政)とその恐るべき結果。中国では発禁という本書の内容は日本人は是非知っておく必要がありそうだ。
・民俗風俗: ここは書名を挙げることはやめておくが、真面目に風俗を取材した本は、人間というものを考える上で実に参考になる。(歴史の次に風俗を項目として置いている成毛氏の編集方針は興味深い)
・事故災害: 「IT時代の震災と核災害 宮台真司著」災害時のITについて論じている。Yahoo Japanは震災時に23億強のアクセスビューにサーバーをダウンさせなかった。IT企業(公的機関、携帯電話キャリアも含めて)のデータセンターの外部環境への耐性は、今や国家レベルで検討すべき重大課題に思える。
・ビジネステクノロジー: 「ユニークな企業国家イスラエル ダン・セノール著」 小国ながら発明とテクノロジーで世界に大きな存在感を示しているイスラエル。その秘密は是非知りたい。
・社会: 「刑務所なう 堀江貴文著」 ホリエモンというのは本当に興味の尽きない宇宙人のような人物だ。ホリエモン本は結構読んだのだが、この本はまだ読んでなかった。
・アート スポーツ: 「小澤征爾さんと音楽について話をする 村上春樹著」 150冊のうち唯一読んだ事のある本だった。村上春樹さんの音楽の造詣の深さにただ驚嘆するのみ。(私にはちょっと専門的すぎるところもあったが)
・サイエンス: 「友達の数は何人? ロビン・ダンバー著」 著者はオクスフォード大の人類学研究所の所長。「気のおけないつながりは150人まで」というダンバー数の提唱者とのこと。Facebookの友達も最適人数があるものなのだろうか?
ご興味の湧いた方には、成毛氏の本を読んでいただければ良いので、私などが、これ以上無駄なことを書くのはこの辺でやめておくことにする。こんな項目があるのだということをだけを知っていただければ幸いである。
なお、最後に希望をちょっとだけ書かせていただくと、成毛氏には、長期間に渡る(例えばこの20年くらい)期間の名著を厳選したものを、ぜひ一度まとめてほしいものと期待している。古典とまでは行かなくとも、ある程度の時間の淘汰に耐え得た本というものは、十分に皆に勧める価値があると思うので。

by sakuraimac
| 2014-11-18 17:34
| 娯楽・趣味
|
Comments(4)
毛沢東の本、興味深いですね~。中国は何事につけ、日本では話題ですものね。紹介の紹介、ありがとうございます。
0
ナースさん、コメントありがとうございます。毛沢東は、私はスターリンに匹敵するかなりの悪人だと思ってます。ただ、悪人で無ければ、大きな中国をまとめることは不可能だったというのも事実かもしれませんが。
成毛氏のサイトは、大変有意義で、時々チェックしています。
さて、ここ数ケ月で大兄にお薦めしたい書籍は下記です。
1) 山本七平「日本人と中国人」・・・現在の日中・日韓関係
を考える上で大変刺激を受けました。
2)村上春樹「セロニアス・モンクのいた風景」・・・村上と小澤がクラッシックについて語る書籍は以前、ご紹介した記憶がありますが、これはモダン・ジャズの偉大なるピアニストに関する評論をコラージュのようにまとめた本で表紙は和田誠が描いておりジャズ愛好家にはお薦めの本です。
3)小泉凡「怪談四代記~八雲のいたずら」・・・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの系譜や小泉一族の不思議な物語です。ニューオーリンズに行った際に、何故、ハーンの足跡をたどらなかった悔やまれます。また、アイルランドはやはり妖精・魔法・自然崇拝の国であることも確認でき
読了後、松江に行ってみたいと思いました。
さて、ここ数ケ月で大兄にお薦めしたい書籍は下記です。
1) 山本七平「日本人と中国人」・・・現在の日中・日韓関係
を考える上で大変刺激を受けました。
2)村上春樹「セロニアス・モンクのいた風景」・・・村上と小澤がクラッシックについて語る書籍は以前、ご紹介した記憶がありますが、これはモダン・ジャズの偉大なるピアニストに関する評論をコラージュのようにまとめた本で表紙は和田誠が描いておりジャズ愛好家にはお薦めの本です。
3)小泉凡「怪談四代記~八雲のいたずら」・・・小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの系譜や小泉一族の不思議な物語です。ニューオーリンズに行った際に、何故、ハーンの足跡をたどらなかった悔やまれます。また、アイルランドはやはり妖精・魔法・自然崇拝の国であることも確認でき
読了後、松江に行ってみたいと思いました。
jayjayさん、コメントありがとうございます。さすが読書家のjayjayさん、ご推薦ありがとうございます。山本七平さんなどと懐かしい名前です。読んでみたいと思います。中国を理解するのは今後の日本にとっては最重要課題ですよね。

